滋賀)大聖寺の不動明王坐像 企画展で修復支援 長浜市
松浦和夫
湖北地方最大の不動明王で、滋賀県長浜市大門町の大聖寺不動堂に伝わる市指定文化財「不動明王坐像(ざぞう)」の修復に向けた取り組みが始まる。市は支援のための企画展「大門村にあった寺院・大聖寺~不動明王を守り続けた古刹(こさつ)~」などを29日から、浅井歴史民俗資料館(大依町)で開く。市が修復費の補助以外で、文化財の修復を支援するのは初めて。12月15日まで。
大聖寺は、伝承で修験道の祖・役小角(えんのおづぬ)の創建とされる。室町時代には48の寺坊を残す大寺院だったが、織田信長の兵火で退転するなどして不動堂のみが残る。本尊の不動明王坐像は平安時代後期(11世紀後半)の作とされる。桐(きり)材の一木造りで像高は135センチ。
世話役を務める地元の民家4軒が秘仏として守ってきたが、傷みが激しく早急に修理が必要になった。しかし市の5年前の見積もりで約520万円かかることが判明。市が半額を補助しても4軒でまかなうことは難しく、企画展などを通して支援することにした。
企画展では、永仁4(129…