スターでなくてもスイートにハイヤー 驚きの働き方改革

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藤えりか
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 芸能界で、フリーランス(個人事業主)として配役を受けたり仕事を受注したりする人の働き方を改善しようとの声が高まるなか、エンタメ大国・米国の労働組合による待遇改善の取り組みに注目が集まっています。80年以上の歴史を持つ俳優などの組合が、報酬や労働時間などの条件を整え、待遇悪化の歯止めの役割も果たす。そんな現場から見えてくるのは、あらゆる職種にも通じる働き方改革です。藤えりか

週休2日にハイヤーお迎え

 13年前の3月のことだった。俳優の尾崎英二郎さん(50)の神奈川県大磯町の自宅前に黒塗りのハイヤーが止まった。クリント・イーストウッド監督(89)の米映画硫黄島からの手紙」の撮影に臨む尾崎さんを、成田空港に送り届けるためだ。飛行機の座席はファーストクラス。ロサンゼルス空港に着くと、ワーナー・ブラザーズのスタジオへと送る車が出迎えた。

 カリフォルニア州の砂漠の街での撮影で用意されたホテルの部屋はスイート。冷蔵庫やテレビ、ソファ、シャワー室などを備えたトレーラーも個別にあてがわれた。

 「さすがハリウッド」と思われるかもしれない。でもこれは、労働組合「米俳優組合(SAG―AFTRA)」が勝ち取った待遇なのだ。

 尾崎さんが演じた大久保中尉は中盤の大事な役どころだが、「僕はいわゆるスターではない。それでもこうした待遇に、驚きましたね」。

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