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 戦前フィリピンに渡った日本人男性を父にもちながら、戦争の混乱で日本国籍を得られなかったフィリピン残留日本人2世らの代表団が28日、無国籍状態になっている約1千人の日本国籍回復を求めて来日した。代表団の一人、ホセフィナ・イワオ・パマさん(82)は「一刻も早く認めてほしい」と訴えた。

 当時、両国の国籍法は父系主義を採用。日本人の父とフィリピン人の母の子は日本国籍を得られるはずだったが、父の死亡や強制送還で手続きできなかった2世は無国籍のまま80歳前後になっている。証明資料が少なく、なかなか日本国籍が認められないのが現状だ。

 ホセフィナさんの父は大工だった。「とても優しかった。生魚が好きで、晩酌するのが日課だった」。幸せな日々は日本軍の侵攻で一変。1942年、父はフィリピン人の警官に射殺された。戦中は山中に避難、戦後も厳しい反日感情の中で、隠れて生活した。「父が亡くなってからは苦難の連続だった」と話す。95年には緑内障を患って失明した。

 「イワオ・キナウエ」と覚えていた父の名などから、支援団体の調査で、大分県の「岩尾久衛」の戸籍を発見。今は家庭裁判所に新たな戸籍を作る就籍許可を申し立てている。

 代表団のアントニナ・エスコビ…

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