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 国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」を巡り、脅迫めいた文書をファクスで送って業務を妨害したとして威力業務妨害の罪に問われた愛知県稲沢市の無職堀田修司被告(59)の初公判が29日、名古屋地裁(板津正道裁判長)であった。堀田被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役1年6カ月を求刑、弁護側は執行猶予付きの判決を求め、即日結審した。

 起訴状などによると、堀田被告は8月2日、表現の不自由展で慰安婦を表現した少女像が展示されていることについて、「大至急撤去しろや」「さもなくばガソリン携行缶持って館へおじゃますんで」などと書いた文書を会場に送り、職員らの業務を妨害したとされる。

 検察側は、被告が不自由展の作品の展示を中止させようと文書を送って不安をあおり、職員に対応を余儀なくさせたと批判。弁護側は、被告が「多くの人に迷惑をかけたことを痛感し、猛省している」。被告人質問で堀田被告は「他人を傷つけるつもりはなかったが、大変ご迷惑をかけた」と謝罪した。

 企画展をめぐっては、同月1日の芸術祭開幕後にテロ予告や抗議の電話などが相次ぎ、3日間で中止になった。その後、対策を取った上で再開されたのは、閉会直前の今月8日だった。(大野晴香、村上潤治)