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 水中写真家の中村征夫さん(74)が29日、自身の写真集「海への旅」の表紙にも使っている「海の宇宙」と題した写真を熊本県天草市に寄贈した。

 作品は縦104センチ、横158センチ。沖縄県・石垣島で撮影されたサンゴ礁は、まるで地球のようにも見える。中村さんは、宇宙飛行士が宇宙船の窓から地球を見ているイメージにしようと超ワイドの魚眼レンズを使用。「ベストショットと言っていいかもしれません」という、とっておきの作品だ。

 中村さんと30年来の交流を続けてきた、天草市志柿町で潜水工事会社を営む田中一志さん(71)が、同市の新庁舎が6月に落成したお祝いに、と写真の寄贈を要請。「海の宇宙」は田中さんの一番のお気に入りでもある。

 半世紀以上にわたり世界中の海の風景を撮り続けてきた中村さんは今も年間約100日は海に潜る。最近は、世界文化遺産に登録された玄界灘の孤島・沖ノ島(福岡県宗像市)沖の海中を半年がかりで記録してきた。天草市牛深地区などには何度も訪れ、水中写真も撮影してきた。中村さんは「できれば、今後は天草で撮った新しい写真を追加させてもらえれば」と話していた。(大矢雅弘)