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出生前診断の結果に悩んだら NPOが妊婦を支援

水戸部六美
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 出生前診断で、おなかの赤ちゃんの病気や障害が分かった女性たちを支援するNPO法人「親子の未来を支える会」が、診断後に妊娠を続けるか悩む人に向け、判断を手助けする冊子をつくった。11月4日にネットで無料公開し、東京都内でイベントをひらく。

 出生前診断は、おなかの赤ちゃんの病気などが事前にわかる一方、予期せぬ結果に、十分なカウンセリングや支援を受けられぬまま、妊婦が悩むケースもある。

 同会は患者家族や医師、看護師らが結成。2015年にNPO法人となり、16年からはオンライン上で出生前診断の経験者などに相談できるピアサポートサービス「ゆりかご」を運営している。今年3~5月にクラウドファンディングを実施。約300人から400万円ほどを集め、第一弾として冊子「おなかの赤ちゃんと家族のために」を作成した。

 全56ページで、英国で妊婦の相談・支援にあたる慈善団体の冊子を参考に、妊娠を続けることを考えている人向けの内容を「月編」、続けないことを考えている人向けの内容を「星編」として、1冊にまとめた。

 「月編」は、出産までに利用できるサービス、赤ちゃんと一緒に退院した後や赤ちゃんが亡くなるかもしれないと告げられている場合の心構えなどについて書かれている。「星編」は、気持ちを整理するためのアドバイス、赤ちゃんとの思い出の残し方、妊婦自身の心と体のケアなどを記した。

 それぞれの内容は、どちらの表紙から開くかで選べる。同会代表理事の林伸彦医師は「どちらの思いにも上下はなく、迷いのさなかにいる人はその時々によって、どちらを読みたいと思うかは変わるため」と冊子に込めた思いを語る。

 今後は、赤ちゃんの父親、祖父母、きょうだいに向けた冊子もつくるほか、2020年をめどに電話などによる専門相談窓口も開設する予定だ。

 4日には冊子の完成を記念してイベントを開く。午前10時~正午は活動の報告会(参加費1千円)。午後1~3時は、出生前診断について考える公開講座(同1千円)で、ゲストに出産ジャーナリストの河合蘭さん、赤ちゃんの死に直面した人のケアにあたる聖路加国際大学の蛭田明子さんをむかえる。会場は東京都墨田区江戸東京博物館会議室。参加者には冊子を無料配布する。

 冊子のダウンロード(4日以降)やイベントの申し込みは同会ホームページ(http://www.fab-support.org別ウインドウで開きます)。(水戸部六美)