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 車が運転手に話しかけてくる。人工知能(AI)を搭載したそんな試作車を、トヨタ自動車や部品メーカーが、開催中の東京モーターショーで展示している。

 トヨタの「LQ」は、座席前方のカメラとセンサーで運転手の表情や体の動きを認識し、感情や状態を推定する。開発責任者の井戸大介さんによると、眠さを感じる約15分前に「この人は眠くなる」と感知できる。AIが運転手に話しかけて眠くなるのを遅らせ、駐車エリアへ誘導する。

 電気自動車(EV)で自動運転機能も搭載。2020年東京五輪では、マラソン競技の先導車や聖火リレーの隊列車に使われる予定だ。マラソンではどんな機能を使うか、コースも踏まえて大会組織委員会と決める。来年6~9月には一般向けの試乗会も開く。市販の予定はなく、技術を様々な分野に応用する。

 トヨタ系部品大手、豊田合成の「フレスビーⅢ」は、ゴム素材を使ったやわらかさが特徴だ。歩行者と接触しても衝撃を吸収。高速走行用に切り替えると、車長は長く、車高は低く変形して空気抵抗を減らす。

 AIを搭載し、運転席の側面などがぽこっとふくらみ、意思疎通ができる。たとえば自動運転から手動運転に切り替える際、車が「運転よろしくね」と話しかけてくると、運転手がふくらみに触れることで切り替わる。

 宮崎直樹社長は「2030年ごろのコンパクトモビリティーを想定した。相棒のような車だ」と話した。(千葉卓朗、竹山栄太郎)