シリーズ:眠る
「母を殺して自分も」 認知症の介護に追い詰められて…
患者を生きる・眠る「読者編」(7)
●不安と孤独の日々
現在91歳の母が認知症と診断されたのは7年前です。新潟県で一人暮らしをしていた母の介護のため、私は保育士の仕事をやめ、家族とも離れて実家に戻りました。
別人のようになった母の姿を見るのがつらく、「一人っ子の自分が面倒を見るしかない」という重圧も感じ、食欲が落ちて眠れなくなりました。睡眠導入剤をのんでようやく眠れるようになりましたが、不安感と孤独感が消えることはありませんでした。
知人から聞いた「認知症の人と家族の会」の集まりに参加して、切ない気持ちを聞いてもらえたのはとてもありがたいことでした。デイサービスも利用しました。それでも、やがて限界がきました。
「母を殺して自分も死のう」…