トヨタ、際立つ独自路線 ブースは「テーマパーク」?
竹山栄太郎 千葉卓朗
ブースのコンセプトは、「モビリティーのテーマパーク」――。開催中の東京モーターショーで、トヨタ自動車の独自路線が際立っている。未来の乗り物を中心にしたブースのほかに、電気自動車(EV)でも他社の姿勢とは一線を画す。そこから見えるトヨタの戦略とは?
5色のパステルカラーに彩られたブース。ステージ上では真っ白な衣装のダンサーたちが宙を舞う。体験して回れば、「トヨタコンビニ」でトヨタグッズをもらえる。1時間待ちのコーナーもあった。展示するのは、東京五輪の選手村でも使う自動運転車eパレットや小型の配達ロボット、移動中に遠隔で医師による診察を受けられる車など。空を飛ぶ魔法のほうきがモチーフの乗り物もある。
トヨタブースは、新型車がずらりとならんだ他社のブースとは様子がまったく違う。23日に記者発表をした豊田章男社長はこう述べた。「ブースに来年発売の車は一つもない。人々に移動やサービスを提供する『モビリティー』ばかりです」。会場を訪れたある販売店幹部は「あっけにとられました。私の頭が固いのか……」。
来年発売の新型車ヤリス(現…