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 2017年9月、羽田空港を離陸した日本航空機のエンジンのタービンブレード(動翼)が壊れ、同空港に緊急着陸した重大インシデントについて、国の運輸安全委員会は31日、調査報告書を公表した。運輸安全委は、エンジン内の「静翼」と呼ばれる部品の破断がエンジンの破損につながったと推定した。

 破損したのは、羽田発ニューヨーク行きのボーイング777―300ER型機の左エンジン。この機体では、回転する動翼とエンジン外周部の内側に固定した静翼がエンジンの奥で6段にわたって交互に配置されており、高温の燃焼ガスを後方へ送り出して推進力を得ている。

 報告書によると、飛行を繰り返すうちに5段目の静翼の部品同士の間隔が近くなり、部品にかかる力が集中。羽根の一部(長さ約25センチ、幅約5センチ)が欠損し、破片がぶつかって動翼が大きく破損したという。

 この事案をきっかけに同型機のエンジン点検の頻度を増やしたところ、約1年後に2機で静翼内部の亀裂が確認された。部品同士の間隔を広げたり、点検の頻度を増やしたりすることで破損を未然に防げるといい、日航など各社はすでに対策をとっている。(贄川俊