惜別 元フランス大統領のジャック・シラクさん 86歳

 国葬が営まれた9月30日、パリのノートルダム大聖堂の鐘が4月の火災後初めて鳴らされ、旅立ちを告げた。前日のアンバリッド(廃兵院)での弔問には数千人の市民が駆けつけ、数百メートルの列をなした。

 1995年から2007年の在任中は、10%前後の失業率に苦しみ、改革も停滞し、必ずしも人気は高くなかった。それでも「国民に親しまれた大統領」として記憶された。

 酪農が盛んな中央山岳地帯の選出。毎年の農業見本市をとりわけ好んだ。好物だと公言した伝統的な田舎料理「子牛の頭」を農家から振る舞われ、ビール片手に人々の輪に分け入った。

 98年に自国で開かれたサッカーW杯では、仏チームの試合を毎回現地観戦し、国民と一緒にお祭り騒ぎを楽しんだ。優勝すると「多彩な選手によるチームはわが国の美しいイメージを体現した」と語り、アフリカやアラブ系の選手も加わった「一体のフランス」を誇った。テロや経済危機、右翼の台頭に見舞われる前、まだ余裕のあったフランスを体現した指導者だった。

 仕事のスタイルは律義で気配りの人。02~05年に首相として支えたラファランさん(71)によると、早朝から執務室に入り、演説原稿は3カ月前から準備した。外国訪問時には相手の名前の発音を記した紙を携え、間違えないよう暗記した。

 愛犬に「スモウ」と名づけ、大…

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