[PR]

 花王(本社・東京)は極細の繊維を肌に吹き付けてできる「人工皮膚」の技術を開発し、美容液と組み合わせて肌のケアに使える製品を12月に発売する。この人工皮膚は肌に長時間密着して保湿できるなどの特徴があり、医療応用も視野に入れる。

 1日、東京都内で発表した。人工皮膚は「ファインファイバー」と名付けられた太さ千分の1ミリ程度の繊維が折り重なった構造の膜。パナソニックと共同開発した装置から原液を皮膚に吹き付けると、繭ができるような形で、肌の上に形成される。類似の構造で、繊維が太い不織布の研究から生まれた技術だ。

 併用する液体を毛管現象で吸い上げて膜全体に広げる機能がある。膜自体は透明だが、色のついた液体と併用してあざを隠すことや、傷を保湿して治癒を早める応用が期待されている。

 12月に発売される製品は高級化粧品で美容液が1万2千円、吹きつけ装置が5万円。会見で花王の沢田道隆社長は「医療応用まで考えて千億円規模に」と期待感を示した。(勝田敏彦)