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 先月12~13日の台風19号では埼玉県川越市を流れる越辺川の堤防が決壊し、一帯の広い範囲が浸水。同市下小坂の特別養護老人ホーム「川越キングス・ガーデン」では入所者100人と職員が孤立した。当夜の状況を渡辺圭司施設長(58)に聞くと、とっさの判断と、それを支えた普段の備えが全員無事救出につながったことが見えてきた。

 同施設は平屋のA、B棟、3階建てのC棟が屋内型の渡り廊下でつながっている。20年前にあった大水害でA、B棟が床上浸水したため、緊急避難できるC棟を新たに建設。防災マニュアルを作成し、毎年避難訓練もしていた。職員の意見も採り入れ、避難した際に使う蛇口付きの水タンクなども買いそろえた。

 12日は昼間から、訓練などに基づき、紙おむつや薬、床に敷くマットなどを持ち出し用にまとめ、避難用タンクには水を入れた。夜間の当直態勢は職員5人だが、渡辺施設長は緊急避難に必要と考え、翌朝の早出番などに声を掛けて別に19人を施設へ留め置いた。

 施設周囲に雨水がたまり始めた…

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