ロンドン=和気真也、モスクワ=喜田尚
ロシアが進める欧州向けの天然ガスのパイプライン「ノルドストリーム2」が、来年早々完成する見通しとなった。しかし、欧州内にはエネルギーのロシア依存が進むことへの懸念も強く、そこにガス輸出拡大を狙う米国や、ガス輸送ルートの変更で経済的打撃を受けるウクライナとの駆け引きもあって、議論が過熱している。
ロシアとドイツをバルト海の海底で結ぶ「ノルドストリーム2」は全長1200キロ。ロシア政府系「ガスプロム」の子会社が手がける。
両国間には、ほぼ同じコースの「ノルドストリーム」が2011年から稼働中だ。「2」が完成すれば輸送能力は年間1100億立方メートルと倍増する。ガスは地元のパイプラインを通じて欧州各国に運ばれる。
ドイツなどは、安価な天然ガスを安定需給できるとして計画に協力的だ。だが欧州各国にはロシアへのエネルギー依存が強まることへの懸念があり、ウクライナ危機で欧州連合(EU)が対ロシア経済制裁を続ける中での動きに、ポーランドなどから批判の声が上がっている。
敷設にはフィンランド、スウェーデン、デンマークの許可が必要だった。最後に残ったデンマークの議会は17年、外交や安全保障問題を理由に管轄海域での敷設を却下できる法律を可決。同国政府の判断が計画全体の生殺与奪の権を握る状態が続いていた。
デンマーク政府が許可を発表し…
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朝日新聞国際報道部