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(ラグビーW杯決勝、南アフリカ32―12イングランド)

 金色に輝くウェブ・エリス・カップを、南アフリカのコリシが仲間に囲まれながら高く掲げた。アパルトヘイト(人種隔離)の時代から「白人のスポーツ」とされてきた南アのラグビー。代表チームで初となる黒人主将として、四つの異なる言語を母語とする選手が集まったチームをまとめ上げた。

 1991年に貧困地域で生まれた。15歳で母親を亡くし、南アが2度目の優勝を果たした2007年大会当時は16歳。家にテレビがなく、外で見た映像は「美しかった」。攻守に体を張り、その再現を遂げた。

 南アが自国開催の1995年大会で初優勝した時、チームに黒人は1人だけ。今、非白人は10人以上いる。だが、人種間の経済格差はいまだに深刻だ。トライを決めたマピンピは幼い頃、10キロの道のりを歩いて学校に通っていた。

 国のために戦ったというコリシは試合後に言った。「様々な背景、人種が一つになって優勝できた。一つになれば目標を達成できると示せた」(菅沼遼)