「記憶ない」繰り返す東電元社長、検事が突きつけたメモ

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第5回(最終回)

 福島第一原発事故が発生したときの東京電力社長、清水正孝(75)は、事故発生2年後、2013年2~3月ごろに複数回、業務上過失致死傷の被疑者として東京地検で検事・宮木恭子(45)の取り調べを受け、供述調書の作成に応じた。

 調書によれば、2月28日の聴取で清水は、「社内で算定した結果、福島第一原子力発電所の想定津波水位につき、一番高いものが15・7メートル」だったとの報告を初めて聞いたのは震災発生後の11年6、7月ごろのことだった、と供述した。

 宮木は問いただした。「震災以前に、打ち合わせや常務会などの場で、社内で算定した想定津波水位が従前の想定津波水位を超えること、あるいは、敷地高さを超えることについて報告を受けたことがあったのではありませんか」

 清水は「そのような報告を受けた記憶が全くありません」と答えた。すると、宮木は、08年2月16日の社内会議のメモと資料を清水に示して見せた。

 メモにある会議の出席者欄に…

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