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 南アフリカ代表が3度目の優勝を決めたラグビー・ワールドカップ(W杯)。決勝があった2日、黒人初の主将を務めたシヤ・コリシ選手の故郷の競技場には、2千人近い人が詰めかけた。勝利した瞬間には一帯に車のクラクションが響き、車窓から国旗が振られるなど、お祭り騒ぎになった。

 今回のW杯では当初、日本国内の盛り上がりが不安視されたが、日本代表の躍進や、ファンを含む「ワンチーム」の取り組みで、大盛況のまま閉幕した。南アで優勝を喜ぶ人々に祝いの言葉を伝えたところ、「最高のもてなしをしてくれた日本人に、感謝を伝えて!」と握手を求められた。W杯の期間中は自宅マンションの大家からも、「最高の開催国だ」と称賛の言葉をかけられるなど、自分の手柄ではないものの、誇らしい気分を感じていた。

 コリシ選手は決勝の後、「様々な背景、人種が一つになって優勝できた」と語った。背景には、アパルトヘイト(人種隔離)政策の廃止後も、人種差別が完全に解消されたとは言えない南アの現実がある。コリシ選手の言葉を聞きながら、同じ目標に向かって団結した選手の姿が、人々の心に響いたであろうことを祈った。(石原孝

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