寒暖差で鼻水くしゃみ、自律神経が乱れ起きる不調の連鎖
小川裕介
秋が深まってくると、鼻水やくしゃみがとまらなくなったり、頭が痛くなったりする。風邪をひいているわけでもないのに、どうしてだろう? それは寒暖差のせいかもしれません。
大阪市立大学病院(大阪市阿倍野区)には10月末ごろから、中高年を中心にくしゃみや鼻水が止まらないといった症状を訴える患者が増えた。
同大の阪本浩一病院教授(耳鼻咽喉(いんこう)科)は「血管運動性鼻炎、いわゆる『寒暖差アレルギー』です」と話す。アレルギーが原因ではないが、アレルギー性鼻炎と似た症状が出ることから、こう呼ばれるのだという。「自律神経のバランスが崩れていることが原因だと考えられています」
自律神経は、体が興奮、緊張すると優位になる交感神経と、リラックス状態になると優位になる副交感神経がバランスを取っている。例えば運動するときは交感神経が優位に、就寝するときは副交感神経が優位に働くが、このバランスが崩れると体に変調が表れる。
過去の研究でも、血管運動性…