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 東京大などの研究チームが、がんを経験して出産した女性の生殖医療を調査したところ、治療前などに凍結した受精卵や卵子で出産した女性が、2011~15年に少なくとも29人いたことがわかった。東大の原田美由紀講師によると、女性がん患者に関するこうした全国調査は初めてという。7日、日本生殖医学会の学術講演会で発表した。

 調査は日本産科婦人科学会に登録する全国約630の医療機関が対象。がん治療で使う抗がん剤や放射線の影響を防ぐため、治療前に卵子や受精卵などを凍結保存する「妊孕(にんよう)性温存治療」をした「がんサバイバー」の実態について、分娩(ぶんべん)を取り扱う医療機関にアンケート形式で尋ねた。

 回答した施設の総分娩数約110万件のうち、がん治療が卵巣機能に影響を与えた可能性がある出産は1450件だった。29人が治療前や治療中に凍結保存された受精卵や卵子による出産だった。

 また、生殖補助医療をしているクリニックなど全国約610の医療機関にもアンケートしたところ、11~15年で1千件以上の受精卵や卵子、100件以上の卵巣組織が凍結されていた。7割は乳がんの女性だった。凍結された受精卵や卵子が、がん治療後に400件近く移植されていたことも明らかとなった。

 17年に、卵子を凍結するなど…

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