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 体に良いとブームになっている発酵食品のもとになる麴(こうじ)を、家庭で造る人がじわりと増えている。どうせ甘酒やみそを造るなら、麴も造った方がより楽しくて経済的、というわけだ。一般向けの麴造り教室もにぎわっている。

 京都市の町屋に9月下旬、ほのかに甘い香りが漂った。創業300年を超す種麴(たねこうじ)店「菱六(ひしろく)」(同市東山区)による麴造り教室の2日目だ。助野彰彦社長(42)が室(むろ)から仕込み中の麴を出すと、参加者が一斉にのぞき込み、「いい香り~」と声をあげた。途中で手で混ぜる「手入れ」のコツを助野社長に熱心にたずねた。

 米を蒸し、種麴と呼ばれる麴菌を付け、2日間保温して麴になるまで3日間連続の教室。合間に発酵の仕組みを学び、塩麴や甘酒、みそも仕込んだ。参加したのは国内外の15人。最終日、菌糸で真っ白になった麴に「すごい」「モフモフ~」と歓声をあげ、こぞって種麴を買って帰った。

 参加者の一人、富山県南砺市の中村美樹さん(50)は、飲食店を営んでいた約10年前から甘酒やみそを造り始めた。材料の麴はキロ当たり約1千円。同僚が育てた無農薬米を麴にすれば、より体に良くて経済的と考えた。しかし、麴店に相談すると「120キロ以上なら」。「麴を造るには特別な技術や設備がいるはず」とあきらめていたが、農産物の加工に詳しい知人に「自分で造れるよ」と言われ、驚いた。

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