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 23日から来日するローマ・カトリック教会のフランシスコ法王の広島訪問のために、修学旅行での広島平和記念資料館(原爆資料館、広島市中区)の見学が中止になりかけた高校生たちに、法王主催の「集い」への招待状が届いた。広島市は5日、法王訪問当日に限り、資料館を午後8~10時に開館するという異例の対応も発表した。バチカン(ローマ法王庁)と行政が動いたきっかけは、校長からの新聞投稿だった。

 私立盛岡誠桜(せいおう)高校(盛岡市)の2年生233人らは修学旅行で24日に広島を訪れる予定だった。だがローマ法王の38年ぶりの広島訪問に伴い、警備で公園周辺が閉鎖されるため、見学できなくなったと伝えられた。

 悩んだ附田政登(つくたまさと)校長(70)は、「自身の訪問で生徒の学ぶ機会を奪うことは、法王自身も望んでいないはず」と訴える投書を、朝日新聞の「声」欄に送り、9月30日付の東京本社版に掲載された。

 掲載から数日後、広島市から特別開館を検討するとの知らせが来た。10月11日には、東京のカトリック中央協議会から、「ぜひ平和記念公園での集いに参列いただきたい」と手紙が届いた。11月24日、法王が平和に向けたメッセージを語る集会への招待だった。

 「中止になっても仕方がないと思っていた。こんなうれしいことがあるなんて」と校長は話した。(加茂謙吾)