[PR]

 江戸時代中期の京都で活躍した画家・伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)(1716~1800)が初期に描いたとみられる絵が見つかった。関西の個人宅に伝来していたものを福田美術館(京都市右京区)が購入した。修復し、来年3月から同館で公開する。

 雌雄の鶏2羽と地面に植えられたカブが、和紙に墨と岩絵の具で描かれている。掛け軸に仕立てられ、絵の部分の大きさは縦111センチ、横69センチほど。

 所蔵していた個人が4月、福田美術館に相談。同館の岡田秀之学芸課長のほか、辻惟雄、河野元昭両氏(ともに東京大名誉教授)らが検討し、作風や印章などから真作と判断した。

 岡田課長によると、鶏の首回りの細かな描き方や傷んだカブの葉の表現などに、後の細密で装飾的な若冲の特徴が認められる。ただし、未熟さを感じさせるところもあるといい、「画業の初期の30代の作ではないか」とみている。

 絵は「蕪(かぶ)に双鶏図(そうけいず)」と命名され、来年3月20日から開かれる「若冲誕生」展で公開される。問い合わせは福田美術館(075・863・0606)へ。(森本俊司)