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 米国の地方選挙が5日、各地で投開票された。2016年の大統領選でトランプ大統領が圧勝した南東部ケンタッキー州の知事選では、接戦の末に民主党の候補が勝利を宣言。東部バージニア州でも州議会の上下両院で共和党が占めていた過半数を民主党が奪うなど、大統領選を1年後に控え、民主党の勢いが浮かんだ。

 ケンタッキー州の知事選は開票終了の時点で、得票率は民主党のベシェア氏が49・2%、共和党で現職のベビン氏が48・8%と大接戦だった。ベシェア氏は5日夜に勝利宣言をしたが、ベビン氏は「不自然なことが少なからずあった」として敗北を認めなかった。

 同州は16年大統領選でトランプ氏が民主党のクリントン氏に約30ポイントの差をつけるなど、共和党が強い。トランプ氏も4日に現地入りし、ベビン氏の応援演説をしただけに痛手となった。ただ、5日にあった州司法長官の選挙などでは、共和党の候補が勝った。トランプ氏の選対本部はこれらの結果を強調したうえで、知事選について「大統領はベビン氏を予想より健闘させ、大接戦に持ち込むことに貢献した」と訴えた。この日は南部ミシシッピ州でも知事選があり、共和党候補が勝利した。

 一方、首都ワシントンに隣接するバージニア州では州議会の選挙があった。改選前は上下両院で共和党が過半数を占めていたが、民主党がともにひっくり返した。同州の上下両院で民主党が過半数を獲得したのは1990年代以来となる。

 米国では都市部で民主党、地方で共和党が強い傾向があり、中間に位置する郊外の動向が20年大統領選の行方に大きく影響すると言われている。昨年の中間選挙では、郊外に住む穏健保守層の「トランプ離れ」が表れ、民主党の勝利につながった。5日も、民主党候補が郊外で票を伸ばしており、この傾向が続いている模様だ。(ワシントン=土佐茂生)