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 広島市内で60年にわたって活動するアマチュアの映像作家グループがある。横川地区(西区)発祥の「広島エイト倶楽部」。時代が移り、デジタル化が進む中、市民目線で広島を撮り続けてきた。14日には、市内で発足60周年を記念した公開上映会が開かれる。

 「音を直さんと」「(場面の)つなぎがおかしくないか」。11月初旬、西区民文化センターの一室。上映会を前に臨時の例会が開かれ、会員同士が持ち寄った作品を批評し合った。

 倶楽部は1958年、横川地区の内科医で在米被爆者の健康調査団長も務めた故・松原博臣さんを会長に、8ミリカメラの愛好者らにより発足。名称は8ミリフィルムにちなんだ。翌年には初の記念上映会を開き、最盛期の会員は約50人を数えた。

 現在のメンバーは70~80代を中心に男女21人。個人での撮影活動や月1回の定例会のほか、撮影技術の講習会を開くことも。作品のテーマ・内容は自由で、家族、伝統文化や街の歴史など様々な題材を扱ってきた。伝統的にドキュメンタリーが多く、田中隆正会長(73)は「時間があるのがアマチュアの特権。市民の小さな、片隅の活動を記録に残したいという思いが会員にあるのでは」と話す。

 原爆やカープといった広島ならではの作品も多い。松原さんの「ヒロシマ」は、原爆で行方不明になった両親の影を追い求めた女性を描き、67年のパリ国際アマチュア映画祭リポート部門で1位に輝いた。原爆関連の作品は平和記念資料館にも寄贈している。

 貴重な映像も残る。64年の「…

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