【動画】放水で水位下がった八ツ場ダムでは、灰色の木々が姿を現した=遠藤啓生、長島一浩撮影
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 台風19号による記録的な大雨で、試験貯水中の八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)が一気に満水となった。周辺の紅葉が見頃を迎えるなか、放流で水位が下がると、泥をかぶって白っぽく変色した草木が現れ始めた。台風で流れ込んだ濁り水で今も湖面は茶色く、ところどころ流木が浮かぶ。

 来春完成予定の八ツ場ダムは10月1日から試験貯水を始めた。国土交通省によると、当初は3~4カ月で満水位まで水をためる予定だったが、台風の大雨の影響で10月11~13日の51時間に東京ドームの容積の約60倍にあたる約7500万立方メートルの水が流れ込むなどし、わずか半月で満水に。今は放流で調節しながら水位を下げ、7日午前9時現在の湖面は満水位より約20メートル低くなっている。

 ダム建設に伴って高台に移住した川原湯温泉の樋田省三さん(55)は「(白い木々は)景観としてはしょうがない。むしろ、上流の泥水をせき止めた勲章に見える」と話した。(丹野宗丈)