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 台風19号の記録的な大雨による利根川の増水について、国土交通省が利根川上流ダム群の治水効果をまとめた。試験貯水中だった八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)にためた分も含め、上流と中流の境目にあたる観測地点で水位を1メートル下げたという。このため、避難勧告などの目安となる氾濫(はんらん)危険水位は超えず、「治水効果を発揮した」と国交省はみている。

 検証対象のダムは試験貯水中の八ツ場のほか、矢木沢、奈良俣、藤原、相俣(いずれも群馬県みなかみ町)、薗原(同県沼田市)、下久保(同県藤岡市・埼玉県神川町)の計7ダム。利根川中流で合流する渡良瀬川の草木ダム(群馬県みどり市)は除いた。

 国交省関東地方整備局によると、検証した観測地点は八斗島(やったじま)(同県伊勢崎市)で堤防高は左岸8・07メートル、右岸8・1メートル。堤防の安全性が保てなくなるとされる計画高水位は5・28メートルで、氾濫危険水位は4・8メートルだった。台風19号が関東地方を縦断中の10月12日午後11時半、八斗島では最高水位の4・07メートルを記録した。

 一方、上流のダム群は計1億4500万立方メートルの水を台風19号でためた。整備局が雨量、河川流量、ダムの貯留量などを基に試算した結果、7ダムがなければ八斗島の水位は1メートル上昇して5・07メートルとなり、氾濫危険水位を超えていたという。

 整備局河川計画課の担当者は「計画高水位よりは低かったとしても、予想外の大雨がもっと降り続いたかもしれず、ダムがなくても安全だったと言える結果ではない」と分析している。

 半面、ダムも余裕があったわけ…

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