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 日本のプロ野球入りをめざす「元留学生」が、侍ジャパン打線に挑む。野球の国・地域別対抗戦「プレミア12」で、7日に日本と対戦する台湾の先発右腕・廖(リョウ)乙忠(イーチュン)(24)は、かつて日本の高校に留学していた。3年間で「日本語ぺらぺら」にまでなった努力家だ。

 廖は中学時代から、高校野球の甲子園大会出場と、プロ野球を夢見ていた。YouTubeで甲子園の映像を見て育ち、宮崎・日南学園高に留学した。

 約20人の同じクラスには、台湾からの留学生が、もう1人いた。3年間担任を務めた佐々木啓太さん(31)は、日本語を習得してもらうために、2人の席を両端にしたという。「日本の生徒と積極的にコミュニケーションを取ってもらうようにしました」

 定期試験の際、初めは別室で日本語検定の勉強をさせていた。2年から他の生徒と一緒に試験を受けるようになり、3年で受けた国語の試験では、上から15番目ぐらいにまで成長したという。

 最後の夏は「4番ピッチャー」。高校野球を引退した後、プロ志望届を提出したが、ドラフト会議で指名されなかった。日本の社会人野球を経て台湾に戻り、今は台湾リーグで活躍。ただ日本のプロ野球入りは、諦めていない。「プレミア12は、アピールの場とも思っているようです」と佐々木さん。そのためにも、持てる力を最大限出し切る。(井上翔太)