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 「あげみざわ」「どこまでいっても渋谷は日本の東京」――。独特の言い回しを軽やかな口調で話す動画が人気のクリエーター、kemioさん(24)が考える個性とは。やりたいことは。自身の病気をインスタで公表した彩さん(22)、15歳でIT企業を創業した山内奏人さん(18)が突っ込んだ。

 彩 私は、右顔面に単純性血管腫という症状を持っています。kemioさん初のエッセー集『ウチら棺桶(かんおけ)まで永遠のランウェイ』に共感しました。人によってコンプレックスになる部分を、自分の個性と捉えていくという考え方です。

 kemio 小・中学生のころは特に見た目のコンプレックスが多かったですね。僕は自分がハーフだと知らなかったんですけど、癖毛だったり、肌の色がちょっと黒かったりして……。でも、例えば、縮毛(しゅくもう)矯正をかけて癖毛を直すには、時間もお金もかかる。もう面倒くさいから、いいやって思って。

 彩 私の病気は治療する方も隠す人も結構いると思うんですが、私はどちらかと言うと、「そのままでも相手が理解してくれればいいんじゃないかな」という発想でした。

 kemio 僕もその方が近道だと思ったんです。「類は友を呼ぶ」じゃないけど、中学ぐらいになって、楽しい仲間ができました。いまは、誰もが発信できる。何かやってみればいいんじゃないかな。好きなことを自分なりの形で他の人につなげていく作業というのは、素敵なことです。好きなことや将来やりたいことがなくても、探すことはやめない方がいい。

 山内 周りが考えるkemio像と、実際の自分が違うと感じることは。

 kemio SNSでも、動画の配信の仕方に対しても「こういうことをする人だと思わなかった」とかって、コメントを頂いたりするんですね。もし相手を傷つけていたら、きちんと謝罪はします。今は、話したくないことは話したくない、と言うようになりました。僕なんてプライベートの切り売りみたいな生活なので。本の中で、「恋愛対象は男の人」ってカミングアウトしたんですけど、アメリカに行ったことが大きいのかな。男性同士、女性同士で子どもを持っている人も多い。いろんな形があっていいんだなと思うようになりました。

 山内 kemioさんにとって、「言葉」とはどういうものですか。

 kemio よく言葉遣いが独特だとか、ワードメーカーだとか言ってくださるんですけど、逆です。学校が大嫌いで、勉強をサボりにサボりまくって、漢字のドリルとか燃やしましたし。高校を卒業して芸能界でお仕事するようになると、他の人ができない経験をしたいと思った。それがアメリカに行った一番大きな理由。頭に種をまきにいったという感じです。語彙(ごい)がないから、会話を続けるために、言葉を生産している感じ。「これとこれを繫(つな)げたら、ニュアンスが伝わるんじゃないかな」と。頭の中がファクトリーです。

 彩 これからやってみたいことはありますか。

 kemio 城を買いたい(笑)。家を買いたいですいつの日か! それと、子孫を残せる態勢を作りたいなと思います(笑)。子孫残したくないですか? 「つなげ~」って思います。今の若い子は昔に比べると全然物欲がないって、言われてますけど、それは違うと思います! ウチら物欲もあるし、子どもも普通に産みたいし。幸せなファミリーで野原でおにぎり食いたいです!(構成・滝沢文那、岩田智博)

〈けみお〉 1995年、東京都生まれ。高校生だった2013年から始めた動画共有アプリVineへの投稿で人気を集める。カリスマ動画クリエーターとして現在、YouTubeを中心に活動。「あげみざわ」といった独特な言葉は「kemio語」と呼ばれる。16年末に生活の拠点を米国に移した。モデルや歌手などとしても活躍中。

〈あや〉 1997年、千葉県出身。女子栄養大学卒。生まれつきの自身の顔のあざを2018年4月、インスタグラムで公開したことでテレビなどのメディアに出演。現在のフォロワーは4500人超。アートモデルなども務める。

〈やまうち・そうと〉 2001年、東京都生まれ。中学1年の時、ビジネスプランコンテストで優勝。16年にウォルト(現ワンファイナンシャル)を創業し、決済サービスなどを手がけている。慶応義塾大学総合政策学部在学中。