[PR]

 金融業界を取材していると「投資をした方がいいですよ」と言われることが多い。銀行に預けても利息はゼロ。確かに、資産運用した方がいいのかな、とも思う。もはや、こつこつ貯蓄すれば、それなりの生活ができるという社会ではなくなっている気もする。では、なぜ投資が必要なのか。「資本主義はどこへ向かうのか」などの著書がある専修大の西部忠教授(進化経済学)に疑問をぶつけてみた。

バブル崩壊で「企業内年金」も崩壊

 ――まず、「貯蓄から投資へ」「サラリーマンも投資家になれ」という流れは避けられないのでしょうか?

 「不可避だと見ています。理由の一つは、バブル崩壊後の長期不況とグローバル化の中で、企業がコミュニティーとしての働きを失ったことです。日本では1980年代まで、働く人は、終身雇用と年功序列型賃金という制度の下で、ほぼ毎日サービス残業をするなど、企業に完全にコミットして勤め上げ、高額の退職金をもらっていました。そこには『企業内年金』のような意味がありました」

 「若いうちは賃金がとても安いが、30代後半あたりから役職が付くにつれて上がっていく。見方を変えれば、それまで企業内に貯蓄した分をそこで取り返し始め、勤め上げて退職金をもらう時に完全に取り戻せる。途中で退職すると、その企業内貯蓄を捨ててしまうことになっていた。だから、ずっと勤め上げていた」

 「しかし、90年代にバブルが崩壊し、そんな企業のあり方は崩れて、なくなった。90年代はまだ、国が年金制度を整備すればいいという話でしたが、財政的にはやはり厳しい。そうすると、個人年金か保険か、あとは投資という話になります」

コミュニティーの変化も背景に

 「もう一つは、女性が社会進出…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら