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 国の文化審議会は15日、京都市山科区の「旧御所水道ポンプ室」など4件を登録有形文化財(建造物)に登録するよう、文部科学相に答申した。北村美術館四君子苑(しくんしえん)主屋(おもや)(上京区)、小川家北白川別邸(左京区)の主屋と表門も答申された。これで府内の登録有形文化財(建造物)は579件となる。

 旧御所水道ポンプ室は1912(明治45)年、琵琶湖疏水沿いに建てられ、疏水から御所に防火用水を送るポンプ庫として使われた。宮内省内匠寮の技師、片山東熊(とうくま)が設計に携わったことで知られ、優れた意匠を誇る。正面に、石の柱を用いた玄関まわり「ポーティコ」があるのが特徴で、両側には階段が置かれている。屋根から明かりをとるための「ドーマー窓」が配され、れんが造りの隅の部分は石積みになっている。

 北村美術館四君子苑主屋は、建築家吉田五十八(いそや)による近代数寄屋住宅の名作だ。実業家北村謹次郎の元邸宅で、63年に鉄筋コンクリート造りで再建された。2階に配された茶室や天井高いっぱいの障子など、和風要素を巧みに取り入れている。

 小川家北白川別邸は、34年ごろ建てられた。モダンなデザインが特徴だ。主屋は、聴竹居(ちょうちくきょ)(京都府大山崎町)で知られる建築家藤井厚二が設計した隠居屋。木造平屋建てで、茶の湯空間も持つ。表門には銅板葺(ぶ)きの屋根が載る。床は石敷きで、中央には巨石を据える。(小林正典)