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 北朝鮮外務省のチョ・チョルス北米局長が8日、モスクワで開かれた核軍縮に関する国際会議「モスクワ不拡散会議2019」に出席して、「我々の我慢が限界を超えたら、この先どうなるか誰にもわからない。朝鮮半島の未来は米国次第だ」と話した。北朝鮮の非核化を巡る米朝協議の停滞の責任が米国にあると強調し、協議再開に向けて米国の譲歩を求めたものだ。

 米朝協議は、10月にスウェーデンの首都ストックホルムで7カ月ぶりに実務協議が開かれたが、北朝鮮側が「決裂」を宣言し、その後は協議再開のめどは立っていない。

 この日、チョ氏は米国や中国などの専門家らとの討論で、米韓合同軍事演習や北朝鮮への経済制裁などを「信頼を損ねる敵対政策」と非難。米朝協議の継続に強い意欲を示す一方、「結果を伴わない協議には関心が無い」と述べ、制裁の解除など具体的な米国の提案を要求した。「年内は米国の対応を待つが、可能性の窓は日ごとに閉じていっている」とも話した。

 会議には、米国務省のランバート北朝鮮担当特使らも出席している。会議は9日まで続き、米朝協議の再開に向けた動きが注目される。

 ロシアは北朝鮮の後ろ盾としての存在感を強調している。会議で演説したラブロフ外相は、ロシアと中国が提唱した、北朝鮮の核開発と米韓の軍事演習を同時に停止して対話につなげる「ロードマップ」が成果を上げたと強調。「北朝鮮の核問題は、全ての関係国の対話に基づく外交手段でのみ解決できる」と訴えた。(モスクワ=石橋亮介)