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 基幹災害拠点病院として、傷病者の受け入れや他病院への搬送などで滋賀県内の中心となる大津赤十字病院(大津市長等1丁目)で9日、大規模地震を想定した訓練があった。今回は、妊婦や酸素吸入している在宅患者ら「災害弱者」の受け入れ訓練に力を入れた。

 琵琶湖西岸断層帯を震源とする震度7の地震が発生し、通常の外来診療や手術ができなくなったとの想定で実施。スタッフやボランティアら約400人が、治療の優先順位を判断する「トリアージ」や、重篤な患者への救急救命処置、災害派遣医療チーム「DMAT」との連携態勢などを確認した。

 昨年の西日本豪雨や北海道地震などで課題が浮き彫りになった災害弱者への対応を検討。初めて、腹痛を訴えたり破水したりした妊婦を受け入れる臨時周産期センターと、在宅での酸素療法ができなくなった患者に酸素濃縮装置や酸素ボンベを提供するホットセンターを設けた。

 県の統計によると、県内では1日あたり約30人の子どもが生まれている。また、在宅で酸素療法をする患者は機器メーカーの推計によると約1400人。松原峰生救急科部長は「病院が被災しても『門前払い』のような事態が絶対に起きないよう、地域の安全、安心のため準備していく」と話した。(新谷千布美)