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 日韓の両政府がいがみ合うなか、相手の国を訪ねて、街角で見知らぬ人とフリーハグ(抱擁)を続ける男女がいる。桑原功一さん(35)=群馬県伊勢崎市=とユン・スヨンさん(25)=韓国・慶尚北道。時に怪訝(けげん)な視線を浴びながら、勇気を出して続ける動機は、「隣国の友好を諦めない」という共通の強い思いだ。(編集委員=永井靖二、武田肇=ソウル)

ソウルで「私は日本が好きです」

 10月5日午後、ソウル中心部の光化門広場。日本の大学院進学をめざしているユンさんは「私は日本が好きです」と手書きしたハングルの掲示を手に、母国では初めて、道行く人にハグを呼びかけた。傍らで、桑原さんがビデオカメラを回す。2人が韓国で会うのは今年9月以来、2度目だ。

 通行人の韓国人男性が2人を見て、「日本が好きだって?」とつぶやき、いぶかしそうな表情を浮かべて通り過ぎた。一方、数十分後には、中年の韓国人女性が「私も本当は日本が好き」と韓国語でささやき、ユンさんを軽く抱きしめた。この日は約2時間で20人近くがハグに応じた。

 広場は、韓国が日本統治からの解放を祝う8月15日の光復節前後に「NO JAPAN」「NO 安倍」のプラカードを掲げた集会が開かれた「抗日」の象徴だ。ユンさんが広場での活動を選んだのは、光復節の10日後にこの場所で、桑原さんがアイマスクで目隠ししてハグを求めていたことが理由だった。

 桑原さんは当時、集会に参加する人々から少し離れ、ハングルの看板を掲げていた。「韓国にも、日韓友好を望む多くの市民がいると思っています。私はみなさんを信じます」。怖さはあったが、あえて普段はしない目隠しをしたのは、「相手を選ばず、逃げない」との覚悟を示したかったためという。

 群衆から奇異の目が注がれるな…

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