[PR]

 台風19号が日本に上陸して12日で1カ月。被災地では、冬を前に避難所で生活を続ける人がまだ大勢いる。あの日、土砂や濁流が人々をのみこんでいった。悲しみと教訓を残して。

 「新ちゃん」。宮城県丸森町の小野新一さん(67)は山深い小さな集落でそう呼ばれ、地域のリーダーとして慕われていた。あの日も率先して避難を呼びかけた。

 阿武隈(あぶくま)川近くの同町羽出庭(はでにわ)地区には数軒の家が並ぶ。小野さんは生まれも育ちも羽出庭で、春から区長を務めていた。台風19号が近づいた10月12日。農協関連の仕事をしていた小野さんが「地域を活気づけよう」と近所の人たちと植えたコスモスの花が咲いていた。夏には一面のヒマワリ畑も広がり、ちょっとした名物だった。午後から家々を訪ねて無事を確認し、近くの避難所へ移るように呼びかけた。

 全員の安全を確認した午後6時ごろ。各区の区長を束ねる佐藤勲さんが「避難所に来たら」と言うと、小野さんは「犬がいるので」と自宅へ向かった。しばらくして「自宅の電気がつかなくなり、妻の実家に来た。心配しないで下さい」と電話をしてきた。区長として翌日も動くのを見越し、居場所を知らせたらしい。「責任感があって頼もしかった。ショックなんて言葉では言い表せない」

 小野さんは1・5キロほど離れ…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら