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 南米ボリビアのモラレス大統領(60)は10日に記者会見を開き、大統領選の再選挙を実施すると表明した。モラレス氏は10月の選挙で「4選」を果たしたばかりだが、野党候補らが不正選挙だと主張し、市民の抗議行動が広がっていた。選挙監視団を派遣した米州機構も会見直前、モラレス氏の得票が「統計的にありえない」と指摘し、再選挙を求めていた。

 モラレス氏は会見で、「すべての人がボリビアを安定させる義務がある」と述べ、抗議を続ける野党や市民を念頭に、事態を沈静化させるよう呼びかけた。新しい選挙では、選挙管理当局を入れ替えるという。ボリビア国内では、再選挙が12月に実施されるとの観測が出ている。

 選挙管理当局によると、10月20日に実施された大統領選でモラレス氏の得票率は47・08%だった。一方、野党候補のカルロス・メサ元大統領(66)は36・51%で、モラレス氏は「得票率40%以上で、次点候補に10ポイント以上の差を付ける」という当選の規定を満たした。

 しかし、開票作業がいったん中断した後にモラレス氏がリードを伸ばしたこともあり、野党側は結果を受け入れず、再選挙や決選投票の実施を求める抗議デモが全土に広がった。鎮圧するはずだった警察はデモ隊側の支持を表明し、11月9日には軍も「中立」を宣言した。

 モラレス氏は9日、野党側に対話を呼びかけたが、メサ氏らは「話し合うことなどない」と拒否していた。再選挙では、野党側が統一候補を立てられるかなどが課題となる。(サンパウロ=岡田玄)