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 第73回福岡国際マラソン選手権が東京五輪の代表選手選考会MGCファイナルチャレンジ第1戦として、12月1日に開催される。今年3月末に埼玉県庁を退職し、プロランナーに転向した川内優輝(32)=あいおいニッセイ同和損保=が自身99回目のフルマラソンに挑む。福岡国際も節目の10回目の出場。これまでの思い出や大会の魅力を聞いた。

 ――昨年まで9回走った福岡国際で、一番印象に残っているレースは。

 2016年(70回)ですね。右ふくらはぎを痛めて出場が危ぶまれたのに加え、レースの2日前に左足首を捻挫しました。ほぼダメだという状況から2時間9分台で日本選手トップの3位。ゴールした時はうれしくて涙が出ました。

 ――レース後、「奇跡が起こった」と。

 足首が最初からちくちく痛くて、いつひどい痛みに変わるか不安だったんですが、走っているうちにマヒして。ハーフ過ぎに想定しない先頭集団にいるという展開になって、25キロくらいから仕掛けてトップにも立ちましたし、思い出深いレースですね。

 ――福岡国際にはどんなイメージを持っていましたか。

 日本の強い選手が集まるイメージがすごくありました。アテネ五輪の選考会となった福岡国際で国近(友昭)さん、諏訪(利成)さん、高岡(寿成)さんの争い(03年、57回)がすごく記憶に残っています。マラソンを目指すようになってからは、いつかは福岡を走りたいと思っていました。

 ――福岡デビューは09年(63回)。マラソン3回目でした。

 埼玉県庁に入り1年目でした。ケベデ選手(エチオピア)が今も大会最高記録の2時間5分18秒で優勝した大会で、先頭集団についていったら外国選手が速すぎて。中間点を1時間3分台で突っ込み、結局、20キロ過ぎから地獄の苦しみを味わったんです。招待選手だった佐藤智之さん(旭化成)らを抜かして13位。平和台陸上競技場に入る前の坂を何でこんなにきついんだろう、と思いながらぼろぼろになりゴールした。その後、医務室に運ばれました。

 ――11年(65回)の今井正人(トヨタ自動車九州)、前田和浩(九電工)との争いも印象深い。

 ロンドン五輪の選考会だったレースですね。風邪気味で臨んだ大会だったんですが、今井さんと前田さんが前で牽制(けんせい)し合っているのを見て、追いついて、抜いて、また追いつかれて、最後は今井さんとのデッドヒートに。2人に勝って日本選手トップの3位に入りました。前田さんも今井さんも私に負けたのが相当悔しかったと思います。

 ――12年(66回)は藤原新(ミキハウス)、堀端宏行(旭化成)らとの対決。

 懐かしいですね。競技者として…

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