拡大する写真・図版北京で日式バー「BAR ROOST」を開いた高鵬さん=2019年11月11日、北京、高田正幸撮影

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 静かな環境、少し手狭な店内で、手の込んだカクテルや通好みのウイスキーをたしなむ……。こうした特徴をもつ「日本式」と呼ばれるバーが北京で静かな広がりをみせている。その数は数十軒に増え、客のほとんどは20~30代だ。人気の理由はなんだろうか、どのあたりが「日本式」なのだろうか。

薄暗い店内、流れるジャズ

 多くの飲食店やクラブが集まる北京の繁華街、三里屯。ネオンが光る雑居ビルの一角にバー「Old Fashioned」はある。それと分かる看板はなく、壁に小さく店名が書かれているだけだ。派手な看板の飲食店が多い北京にあって、多くの中国人は目もくれずに通り過ぎていく。

 古びた木製の扉をあけると、ジャズの音が聞こえてきた。薄暗い店内には革張りのイスやソファが20席分ほど。木目のカウンターの奥の壁にはウイスキーのボトルが敷き詰められている。

 腰を下ろし、ジントニックを注文すると、バーテンダーの白川幸哲さん(35)がお酒の説明をしてくれた。「焼酎を造っている鹿児島の蒸留所のジンなんです。サツマイモが原材料なんですよ」。グラスからはほのかに芋焼酎のようなかおりがする。白川さんは「おいしいお酒を楽しんで欲しいというのは前提。その上で、お客様には『新しい』とか『きれい』とか、驚きを感じてもらおうと考えている」と話す。隣の席では、20代とみられる中国人の女性2人組が薄緑色のフルーツカクテルを写真に収めていた。SNSにアップするのだという。

売りは静かさ

拡大する写真・図版北京の日式バー「Old Fashioned」。週末にはカップルや女性客で混み合う=2019年11月8日、北京、高田正幸撮影

 白川さんが北京で店を始めたのは2017年の5月。もともとは、千葉県市川市のバーで働いていた。独立を考え始めた頃、日本で中国人をはじめとする海外の訪日客が増えているというニュースを耳にした。

 日本のバー業界の競争は厳しい…

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