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 かんぽ生命の不正販売を昨春報じたNHKに郵政グループが抗議していた問題で、日本郵政の長門正貢社長は12日の参院総務委員会で、NHK批判を繰り返す鈴木康雄副社長(元総務次官)と「意見は全く一致している」と述べた。これまで「反省する」と話したのは不正への対応が遅れた点だけだと説明し、鈴木氏の主張と足並みを合わせた。

 NHKは昨年4月の「クローズアップ現代+」でかんぽ問題を報じ、続報に向けて情報提供を募る動画を7月にネット上に掲載。だが、郵政側の抗議後に動画は削除し、続編は今夏まで報道しなかった。

 長門氏は9月末の記者会見で「抗議より実態を調べるべきだったのでは」ときかれ、「深く反省する」と答えていた。一方、12日の総務委では「(放送後に)敏感に動いていればもうちょっと早く対応できたのかなということで反省すると申し上げた」とし、抗議を反省するわけではないと説明した。続けて答弁した鈴木氏も「(報道で)引用された長門の発言は、番組についての感想だ」と強調した。

 鈴木氏はNHKの動画や取材を指して「おかしいと今も思う」「まるで暴力団と一緒」と攻撃し、抗議は正しかったと主張。番組内容に対しても「(把握済みのことばかりで)新しいものはほとんどない」「従来通り対策を進めれば改善できると考えた」などと話している。

 かんぽ生命で顧客に不利益を与えた疑いのある契約は18年度の1年間が最も多い。NHKの報道後も十分な対策が講じられず、不正が拡大していた疑いが強い。(藤田知也)