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 法務省の大村入国管理センター(長崎県大村市)に収容中のブラジル人男性(31)が12日、国に慰謝料200万円を求める訴えを福岡地裁に起こした。センター内で突然、母国への強制送還を告げられ、成田空港への往復で計約40時間、車内に拘束され精神的苦痛を受けたと主張している。

 訴状などによると、2017年5月にセンターへ収容された男性は今年8月、入管職員に目の治療を理由に呼び出され、別の職員から強制送還を告げられバスに乗せられた。成田空港へ向かう高速道路でバスが故障し、真っ暗な車内で約2時間待たされた。代理人弁護士が国に退去強制令書の無効確認を求める訴訟を起こし送還は取りやめになった。長崎から成田空港までの往復計約40時間、車内に拘束された男性はその後、頭痛や幻聴、食欲不振などが続いているという。

 稲森幸一弁護士は「無理やりに送還が行われている実態を訴訟で知らせたい」と話している。

 センターは「訴状の中身を確認して対応する」としている。(田中瞳子)