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 米大統領選をめぐり、トランプ大統領がウクライナに介入を依頼したとされる「ウクライナ疑惑」に関し、弾劾(だんがい)調査を進める米下院情報委員会は13日、初めての公聴会を開いた。これまで、トランプ政権がウクライナ側に圧力をかけ、「見返り」として軍事支援の凍結解除を示していた構図を非公開の場で証言してきた政府高官らが、来週までに計11人登場する予定で、弾劾調査は重大な局面を迎える。(ワシントン=土佐茂生、渡辺丘)

 13日朝、多くのフラッシュを浴びながら、テイラー駐ウクライナ米代理大使が公聴会の会場に姿を見せた。ベテラン外交官で、2006~09年にも駐ウクライナ大使を務めた、同国に関する専門家で、トランプ政権が前大使を解任したことに伴い、今年5月に代理大使に就任した。

 テイラー氏は下院に提出した陳述書で「対ウクライナ政策は国務省の正式ルートとは別に、(トランプ氏の私的な顧問弁護士の)ジュリアーニ氏らによる非公式ルートがあった」と述べ、「二元外交」が行われていたと指摘。この非公式ルートが、バイデン前副大統領をめぐる「疑惑」の調査をウクライナ側に求めていた経緯を詳述していた。

 テイラー氏はまた、米国からウクライナへ支払われる予定だった約4億ドルの軍事支援が7月、トランプ政権の判断で凍結されたことについても触れている。非公開で行われた証言では「ウクライナのゼレンスキー大統領が疑惑の調査を誓約しない限り、軍事支援が支給されないのは、私の明解な理解だった」と述べており、13日もこの認識を問われるとみられる。

 13日は、国務省内でウクライナ政策を担うケント国務副次官補も証人として出席した。下院の証言録によると、非公開の聴取ではジュリアーニ氏を「(前大使を解任させようと)ウソと不正確な情報に基づくキャンペーンを展開した」と批判。下院は、ジュリアーニ氏らが次第にウクライナ側に圧力をかけた構図を聞き出すとみられる。

 ケント氏は「(トランプ)大統領が求めていたのは、ゼレンスキー氏がマイクの前に立って『調査、バイデン、クリントン』と発言することだった」とも証言している。

■密室から公開、両者せめ…

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