[PR]

 静岡県下田市の市立稲梓(いなずさ)小学校(児童数76人)で13日、6年生に五目並べを教える授業があった。講師は市観光協会の向原一平さん(42)。五目並べをインバウンド客誘致の有力コンテンツにしようという企画の第一歩だ。

 川端康成の「伊豆の踊子」には、下田市の隣の河津町の旅館で、「私」と踊り子が五目並べに熱中する場面が出てくる。外国人旅行者のなかには「伊豆の踊子」ファンもいて、そのために下田周辺のゆかりの地を訪れる人もいることが向原さんの聞き取り調査でわかっている。そんな人たち向けの魅力を増して、訪問客をさらに増やそうという狙いだ。

 来月1日、小説に登場する旅館で「伊豆の踊子杯五目並べ大会」を開く。対戦するのは稲梓小と河津町の西小の児童たちを予定。まずは子どもたちにゲームの仕方を覚えてもらおうとこの日の授業になった。

 向原さんが簡単にルールを説明したあと、児童同士ですぐに実戦練習。最初は石の置き場所に戸惑う子もいたが、すぐに慣れてわいわい言いながら勝負に熱中した。向原さんは「外国人に楽しんでもらうには地元の人たちも五目並べを楽しんでいることが重要。例えば、足湯のそばに碁盤と碁石を置いて気軽にできるような環境を地域全体でつくっていきたい」と話した。(石原幸宗)