[PR]

 韓国の元慰安婦ら20人が日本政府に総額約30億ウォン(約2億8千万円)の賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が13日、ソウル中央地裁であった。日本政府は、国家に対して他国の裁判権は及ばないとする国際法上の原則「主権免除」を理由に訴訟自体を認めず、欠席した。地裁はこの原則を適用するかを判断せず、次回期日を2月5日に指定した。

 この日は、原告の李容洙(イヨンス)さんら3人の元慰安婦と支援者たちが出廷した。裁判長は原告に対し、「この裁判が進むためには『主権免除』という大きな障壁がある。代理人は説得力のある主張をしなければならない」と述べた。

 原告側は訴えの中で、「慰安婦問題といった国際社会にも知られる重大な人権侵害は、『主権免除』の適用外で、被害者の個人請求権は侵害されない」と主張している。今後、国際人権法の専門家らを証人申請する方針という。

 この訴訟は朴槿恵(パククネ)政権下の2016年12月に起こされた。日本政府は「主権免除」などを理由に訴状の受け取りを拒否。しかし、地裁が今春、訴状を裁判所に掲示するなどして審理開始を決めたため、5月になって、「訴訟は却下されなければならない」と韓国政府に伝達していた。

 原告の李さんは閉廷後、記者団に対し「どうして日本政府は出てこないのか。最後まで謝罪と賠償を求める」と述べた。(ソウル=武田肇)