岡田将平
10月31日の火災で正殿などが焼失した首里城は、沖縄独自の文化が育まれてきた場所だった。日々、首里城を見ながら、そこで生まれた伝統芸能を学んできた学生たちは、火災で喪失感を抱きながらも、継承に向け思いを新たにしている。
13日、首里城に隣接する沖縄県立芸術大で、大学生や院生が「組踊(くみおどり)」の稽古に励んでいた。三線(さんしん)の演奏を交え、琉球古典語のセリフで演じる沖縄伝統の劇だ。
「ちゅらさ、ちゅらさ(美しい、美しい)」。天下を取る野望を抱く男が、踊り子2人の舞を見てご機嫌になる。踊り子たちに酒をつがれ飲むが、実は2人は男に滅ぼされた父の敵を討とうと男を狙っている遺児という筋書き。「二童敵討(にどうてぃちうち)」という演目だ。
組踊は1719年、中国の皇帝…
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朝日新聞社会部