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 台風19号による阿武隈川の氾濫(はんらん)などでキャンパス一帯が浸水した日本大学工学部(郡山市田村町徳定)が、浸水被害が拡大したメカニズムや効果的な対策を提言する「キャンパス強靱(きょうじん)化プロジェクト」を立ち上げた。二つのタスクフォースで調査・研究を続け、来年3月に中間報告をまとめ公表する。

 連携する郡山市と14日、会合を開いた。出村克宣・工学部長は「工学的な見地から数値を使ってわかりやすく説明できる研究成果を目指したい」。吉崎賢介・副市長は「今後を見据えた対策まで手が回らない中、大学が率先して研究いただくのはありがたい。データ提供などの協力をして一緒に勉強していきたい」などと期待を寄せた。

 大学によると、プロジェクトチームはコンクリート工学が専門の岩城一郎教授(土木工学科)をリーダーに16人で発足。「現象把握・機構解明」と「住環境・避難行動」の二つのタスクフォースを作り、被害が拡大した要因などの解明をめざす。2カ年計画で調査・研究をするが、来年3月14日に中間の報告会を開き、郡山市など行政に検証結果を提言し、今後の防災につなげる方針という。

 同大では被災後、キャンパス内の清掃や消毒などを続け、今月5日に講義を再開した。同大によると、約4500人の学生のうち、約1千人が大学周辺のアパートや下宿先で浸水被害にあったとみられ、被災状況を確認したうえで支援策を検討しているという。(見崎浩一)