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 福井県勝山市の白亜紀前期(約1億2千万年前)の地層で見つかった化石が、新属新種の鳥類だと分かった。鳥類の系統の中で、最古の鳥とされる始祖鳥(ジュラ紀後期)に次いで古いグループとみられる。福井県立大などが15日付の科学誌コミュニケーションズ・バイオロジーに論文を発表する。

 同大恐竜学研究所の今井拓哉助教や東(あずま)洋一特任教授らの研究チームは、2013年8月に同市北谷町の河川性堆積(たいせき)物の地層で見つかった鳥類の化石45点を調べた。尾端骨や上腕骨などに他の鳥類には見られない固有の特徴があったため、新属新種と判断した。「原始的な福井の翼」を意味する「フクイプテリクス・プリマ」と学名を付けた。

 翼を広げた大きさは約50センチと推定され、骨組織の研究から1歳未満の若い個体とみられる。他の鳥類の化石も検討した結果、始祖鳥に次いで古く、白亜紀前期としては最も原始的なグループだと分かった。川だった場所から見つかっており、鳥類がすでに森以外の幅広い環境に適応できていたとみられる。

 研究チームによると、鳥類はジュラ紀後期(約1億5千万年前)に始祖鳥が出現した後に多様化し、白亜紀前期のものは60以上が知られている。その9割以上の化石が中国東北部で発見されており、地球全体の鳥類進化の理解は進んでいない。今回の研究で、中国東北部以外にも非常に原始的な鳥類が存在していたことが分かった。今井助教は「鳥類の進化を解き明かす上で極めて重要な発見だ」と話している。(平野尚紀)