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 川崎市は15日、ヘイトスピーチの禁止を含む「差別のない人権尊重のまちづくり条例案」を発表した。ヘイトスピーチを繰り返した違反者に最高50万円の罰金を科すことが盛り込まれている。ヘイトスピーチへの刑事罰が盛り込まれた条例は、施行されれば全国初となる。25日から開く市議会に提案する。

 条例案は、市は「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消を図る」と明記。市内の公共の場でヘイトスピーチをしたり、ヘイトスピーチをさせたりすることを禁じ、違反を3回繰り返した場合、警察などに告発し、裁判で有罪となれば罰金が科せられる。

 具体的な手続きは、①1度違反した集団が再び同様のヘイトスピーチを行おうとした場合、市長は違反を行わないよう「勧告」する②勧告を守らなかった場合に「命令」する③それにも違反した場合に市長が警察などに告発する流れになっている。いずれの手続きでも事前に市長が、有識者らでつくる「差別防止対策等審査会」に意見を聴くことになっている。

 条例案には、憲法が保障する「表現の自由」を不当に侵害しないように留意することが明記された。刑罰については、権力の過度な介入や乱用を防ぐため、対象や手続きを明確にするようにしたとしている。インターネット上のヘイト行為などは刑罰の対象外となっている。(大平要)