拡大する写真・図版舞妓と軽快に会話しながら笑顔で着付ける小島一展さん=京都市東山区、佐藤慈子撮影

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 夕暮れ迫るころ、京都・祇園の街を颯爽(さっそう)と自転車で駆けている人たちがいたら、それは男衆(おとこし)かもしれない。女社会の花街にあって、男衆は芸妓(げいこ)や舞妓(まいこ)の着付けだけでなく身の回りの世話を引き受け、プライベートな居住空間への出入りも認められる。普段、表舞台に出ることはまずないが、花街で欠かすことのできない裏方の仕事ぶりをのぞいてみた。

 小島一展(かずのぶ)さん(58)は現在、祇園に数人しかいない男衆の1人。毎日、お座敷を控えた舞妓らが共同で寝泊まりする屋形(置屋)を一軒一軒訪ね、「引きずり」と呼ばれる着物を着付けていくのが主な仕事だ。

拡大する写真・図版置屋から置屋へ、自転車で移動する小島一展さん=京都市東山区、佐藤慈子撮影

 舞妓の象徴である「だらりの帯」は、長さが7メートル近くになる。半年ほど前に弟子入りした長男の敏裕(としひろ)さん(29)がだらりの帯を結ぶときは、いきおい力が入るのが素人目にもわかる。だが、この道30年余の小島さんが同じ動作をすると、力仕事のはずなのに表情ひとつ変わらず、事もなげに見えるから不思議だ。

 「力を入れているかどうかわからん、というのがプロ」。休みなく手を動かし、涼しい顔で小島さんが言う。

 帯の結び加減は、お座敷で舞を…

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