
旧ソ連のジョージア(グルジア)出身の遺伝子研究者アレキサンダー・レジャバさん(54)が、息子たちが育った茨城県つくば市での思い出を小説「手中のハンドボール」(牧歌舎)にまとめ、日本語で自費出版した。主人公は長男のティムラズ・レジャバさん(31)。駐日ジョージア臨時代理大使に就任し、父の小説の翻訳出版を手伝った。
首都トビリシの医学生だったアレキサンダーさんは1991年、ソ連崩壊直後に広島大学に留学。世界の童話を紹介する本で日本の昔話に親しみ、日本にあこがれていたという。
つくば市の理化学研究所で遺伝子解析を手がけ、ティムラズさんら息子2人を日本の小学校から高校まで通わせた後、シンガポールのゲノム研究所に移った。今年4月に妻を病気で亡くした際、「つくば市で家族4人で過ごした思い出を小説にして、日本の隣人たちに感謝を伝えたい」と考えた。
主人公として描かれたティム…
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