10月31日、米シリコンバレーの夜はハロウィーンで華やいでいた。仮装した子どもたちが、玄関先に訪ねてくるのはほほえましく、楽しい。そんな最中に流れた、あるテレビCMに目がとまった。
「今、あなたの携帯電話の中にあるプライベートな情報は、家の中にある情報よりも多いのです。考えてみてください」
そんなナレーションが1分近く流れると、最後にiPhoneが映し出された。そのプライバシー保護機能の高さを訴えるアップルの宣伝だった。
経済という言葉の語源「経世済民」には「世をおさめ、民をすくう」という意味があります。コラム「経世彩民」では、記者が日々の取材を経て思うこと、伝えたいことを色とりどりの視点でつづっていきます。原則、毎週火曜朝に配信します。
「GAFA」と呼ばれたり、米国では「ビッグ・テック」と称されたりして、ひとくくりに扱われることが多いグーグル、アマゾン、フェイスブック(FB)、アップルというITの巨人たち。だが、個人情報への向き合い方はそれぞれ大きく異なる。
そのなかで、アップルを特徴づけるのが、「プライバシー重視」を前面に打ち出す姿勢だ。CMなどのキャンペーンのほか、今月上旬からは同社のサイトを刷新し、iPhoneのアプリごとの個人情報保護の機能についても詳しく説明している。
こうしたアップルの姿勢の源流にあるのが、創業者である故スティーブ・ジョブズの強い思いだ。
2010年、ジョブズは記者か…
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