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安川電機 小笠原浩社長に聞く

 長引く米中貿易摩擦で国内の設備投資が停滞するなど、影響が広がっている。打開策はあるのか、安川電機の小笠原浩社長に聞いた。

 国内企業の設備投資では、今年に入って新しい計画がぐっと減ったように感じます。今動いている投資の多くは、去年までの計画です。その理由の一つに米中貿易摩擦が挙げられます。

 米中の対立が表面化し、昨年夏ごろから中国企業で投資を控える動きが出てきました。その後、中国と取引がある企業を中心に、日本国内でも投資を見送る企業が増えてきたのではないでしょうか。

 当社は、中国で産業機械向けの制御機器を増産するため、新しい工場の建物をつくりました。しかし、思ったように受注が伸びておらず、生産設備を入れて実際に増産体制にする時期は、後ろ倒しになりそうです。

 中国で設備投資は停滞したままです。今年夏ごろに中国での受注の減少は底を打ったと思いますが、回復はしていません。底をはっている状態で、見通しもわからない。

 今後期待するのは、次世代通信規格「5G」に関する半導体関連の設備投資です。動き出す兆しは感じますが、具体的に受注などにつながるのは年明け以降になるのではないかと見込んでいます。

 国内景気を活性化するために政府が景気対策をとるとしたら、企業が従業員の賃金を上げられるような政策を期待したい。もちろん企業としての取り組みも必要ですが、対応には限界があります。所得が増えて消費も増え、経済が活性化することで新たな設備投資にもつながると思います。(聞き手・田幸香純)